STRAY CAT 6

 


 


 

これで、本当に終わりだ。
と、立とうとした瞬間
「わぁ。」
瑛に、手を引かれて倒れこむ。
その先にはもちろん瑛の体があって
筋の浮いたお腹、で止まれなかった、ずるずると落ち込んで
「ッ。」
顎に触れる、熱。
ビクリ、と体が震えた。動転する俺の鼻を瑛は摘む。
「ぶは。」
苦しくてあける口、そこに。
「ん、ぐ。」
口が、いっぱいに開けられる、口の中を滑らかで熱いものがいっぱいに満たす。
目の前、瑛しか見えなくて。
「ん・・んんん、」
それに満たされた口は声を発することができない、苦しい。
けどそれ以上に舌の上をすべるつるりとした感触が、信じられなくて。
やだ、気持ち悪い。
いくら猫だって、他人のそんなところ舐めるもんじゃないんだぞ。
苦しくて、カッと見開かれる目。けれど瑛は、
「なかなかいい具合だな。」
と、遠慮なく腰を動かしてきて。
「んんっ。」
奥を突かれる、苦しい。ソレと同時にぬるぬると苦いものが口に広がって。
「ん、・・・ん」
ゃ、嫌だ。
気持ち悪い、苦しい、あご痛い。
逃げようと首を振れば、

「そうじゃない、舌を使え。」

と、頭を固定されて。
目の前が真っ赤になる、
少し抜かれた瞬間、ここぞとばかりに舌で押し返そうとして、敵わなくて。
「ぅ・・・ぁ・・・ふぅ。」
手で押しのけようにも瑛の足の間に跪いている不安定な形ではバランスが取れそうになくて。
口腔を思うさまに蹂躙される。
たまらなくなってもがけばその度に口の中のモノの形が認識されて、そして、
「そうだ、うまいぞ。」
嬉しくもない褒め言葉と同時に早くなるピッチ。不意に髪を掴まれて後ろに引かれたかと思うと、
「ぅ、く。」
水音がやけにリアルに聞こえて。
「わぁ。」
どろり、と、生暖かいものが顔を伝い落ちる感覚が気持ち悪い。
「はぁ、はぁ。」
開放されて切れる息、開けた口の中に頬を伝った液体が入り込む。
苦い、精の味。
あまりの事に俺は言葉が出てこなかった。
黙り込む俺の頭を、瑛は褒めるように撫でた、そして頬を指で拭ってくれて、
「んっ・・ぐ・・ぅん」
あろう事にソレをまた口に突っ込んできたのだ。

「どうだ、うまいか?」

なわけあるか!
思うけれど声が出ない。
長い指が口の中を優しく撫でて。
「溢さず飲み込めよ。」
俺の舌で液体を拭うと俺の鼻と口を押さえてしまう。
「ん、」
嫌だった、他人の出したものなんて飲むものじゃない。けど、
苦しさに、俺は負けた。
瑛の液体が、俺の喉を滑り落ちていく。それだけでお腹が熱くなる気がした。
最悪だ。
抵抗できない強い力に、悔しいのか何なのか、涙が流れる。
瑛はそんな俺を無視して勝手に浴槽につかった。

うまくやってると、思ってたのに。
こんな酷い嫌がらせをして、俺の事嫌っていたのだろうか。

その事も悲しくて、ここを出て行こうと決意する俺に。

「ほら、お前も入れ。」
「え?」

来い、と湯船を示されて。
仲直り、という事なのかな、よく分からないけど。
混乱した頭でそう考えて、思わずソレに乗ってしまったのがまずかったと、後悔するのはすぐだった。

「ちょ、おい・・・どこ触って。」

湯船の中は、勿論狭い。そこに二人で入るには、自然、俺が瑛の太ももをまたぐ形になって。
一瞬バランスを崩した時に、背中を支えてくれたのは良かった。でもその手が、下に下りて。時々揉むような手つきで双丘を撫で回す手。
どうしてか、焦る。
気持ちいいような悪いような変な感覚だ。
「ん・・ぁ。」
「これだけで感じるのか、敏感だな。」
クスリと、意地の悪い笑みが瑛の唇からもれる、途端。

「ひゃぅ、あ。」

俺が乗っている方の足が、折りまげられる。瑛の足は浮力で浮いた体の下を滑って膝が、俺の敏感なところを、こするのだ。そのまま、硬い膝頭を押し付けられて。
「ゃぅ・・やめ・・・な」
声が、抑えられない。離れようと瑛の肩を押すけれど、そうすると尻にまわされた手に力が込められて、ますますそこを瑛に擦り付けるような形になった。
「もう、形を変えて、感度はいいようだな。」
笑顔なのに、怖い。
近すぎる距離に、動けないでいると瑛の手が、そっと後ろを割り開いて。
「ぁう・・・ゃ。」
奥が、晒される。お湯の熱さが、考えたこともないような場所を容赦なく撫でて。
何だよ、これ、この感覚。背中がぞくぞくしてくる。

「ぁ」

入り口を、指で押される。
「硬いな。」
言うと瑛は一度その間から手を抜いて俺を抱き寄せた。足はもっと開かれて俺のそこが完全に瑛の前に晒される。
「ヤダ・・見、な。」
慌てて閉じようとするけれど、中途半端に刺激された体はいう事を聞かなくて
瑛の腰に巻きつけるみたいに座りなおされてしまう。
密着した足の間に、瑛の熱いものを感じた。
硬い、
さっきの苦しさの恐怖に、俺の体が竦む。でも本当に怖いのは、それからだったんだ。

 

 

 

 

PreVNexT