会いたくて、

 

 

 

 

くつろげた襟元、白い首筋に口付けながら
「実は初めてじゃないんだ」
俺はとうとう自分の罪を告白した。こういうことになってから言うのは我ながら卑怯だ、でもその性で嫌われても、もう嘘はつきたくなかった。そんな俺に大野は、
「知ってます、初めての晩でしょ」
さらりと何事でもないかのように言ってきて、俺は驚きに硬直して、大野を見つめる。
「覚えてたならどうして、忘れた振りなんて」
「だって先輩気にしてたでしょ。先輩が苦しむのは見たくなかったから、俺」
それで気を使って、あんな演技をしたというのだ。
でもそこまでやるか、出来るか普通?
あの夜、大野は確かに初めてだったんだからそれは並大抵のことじゃない。
「大したバカだよ、本当に」
ただただ俺を思ってくれる愛しい相手を俺は夢中で抱きしめる、首筋に顔を埋めれば自分とは違う石鹸の匂いがした。
そっと、シャツのボタンを外してくっきりと浮き出た鎖骨に唇を寄せる。その間にも均整の取れた体を確かめるように、俺はその滑らかな肌に手を滑らせた。大野はくすぐったそうに身をよじって
「先輩、くすぐったいです」
最初は笑っていた、けれど目はまだどこか不安に揺れている。
「大丈夫だ」
俺はそう言って唇を重ねた。
「んん・・ぅ」
そっと舌を差し込めば、それに応えるようにおずおずと開かれる唇。奥に入り込もうとすれば逃げるように頭を引くから、俺は大野の髪に手を差し入れてそっとその抵抗を封じる。
歯列を謎って、奥でどうして言いか分からずに固まっている舌に自分のそれを絡めて。
キスには全然慣れてない。
そんな事実が嬉しくて、俺はどんどん口付けを深くしていく。
「ふ・・・んぅ」
順応性の早い大野は、必死で舌を差し出してきて、一生懸命だ。その隙に俺はこっそりと大野のシャツを肌蹴させてしまって、唇が離れる頃には薄く色づいた二つの突起も小さな臍も全て露になっている。
「綺麗だ」
同性の体に、何を言ってるんだと思うけど。でも白い肌にうっすらと浮いた筋肉のラインは汗で少し濡れていて、それがまるで俺を誘っているみたいに見える。
衝動のまま吸い付いた。
柔らかな肉芽を下でこねれば、そこはすぐにシコって形を変える。
「あ」
鼻にかかったような高い、甘い声その色っぽさに惹かれて強く吸うと体がビクリと反応を返してきた。大野は感じてる、その事実は俺を興奮させた。
もっと、感じて欲しくて、開いている胸は指でつねるようにして刺激する。
「ん・・・ぁ・・・ぁあ」
その度に、ビクリ、ビクリと震える体。感度がいいんだな・
もっと感じて欲しくて今度は歯を立てた、すると大野は快感に耐えるように俺のシャツを握って、
「先輩」
掠れた声でその肩を押す
「嫌だったのか」
「そうじゃなくて、俺、変」
羞恥に紅くなった顔が伏せられて俺は大野の気持ちの高まりを知る、その体の中心に手をやると
「やあ」
怯えたように逃げようとして
「大丈夫」
俺は耳元で囁いて形を辿った。
唇を噛んで声を殺している大野に口付けて、舌で吐息を絡めとる。
その間にも既に形を変え始めている軽く握りこめば体が跳ねた。直接的な欲望の証にますます顔を紅くする大野から唇を放して
「ああ」
聞く嬌声、これだけで俺の方まで熱くなった、男の体に俺は欲情してる。
「大野」
熱に浮かされたように囁いて握りこんだ先をこする。それがイイのか両足をきつく伸ばして力が入るのが分かった。
「我慢、しないで」
イく顔が見たくて、俺は少し体を離しながらそういう。
「ゃ」
小さい否定の声は何を意味してるんだろうか。ビクビクと体を反応させまくっているくせに素直じゃない体を、俺はむきになって暴く。
滲み出した先走りを塗りこんで、くにくにと先端を摘めば敏感な出口が空気に晒されて、
「ん・・・め・・ゃ・・だ・・ぁあッ」
快感から逃げるように腰が動く、けれどそれはまるでもっととおねだりをしているようで。
「イイ?」
少し意地悪に、聞いてみた。その問に答える代わりに大野はぐっと俺に抱きついてきて。くそ、何でこんなに一々可愛い反応を返して来るんだよ。
ドクドクと、体の中心が脈打ち始めているのを感じずには居られない。
欲しい、全部。
入れて付いてかき回して、俺のモノだって言う印を注ぎ込みたい。
敏感な胸の突起にまた吸い付いて、空いている手で根元にある二つのふくらみを揉みしだいた。
「好きだ」
余裕なんてもうどこにもない、ただ気持ちを伝えたくて快楽で大野を満たしたくて俺は全身で愛を語る。
「んん・・ぅ、アアッ」
体を張り詰めて大野が達した。
弛緩した身体、無防備な表情はあどけない。
けれど上気した顔のとろんとした大きな目は甘えているように潤んでいて、妖艶ですらある。俺はふっくらとした頬に流れる涙を舐め取った、大野の味がする。

 


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