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「ユイ、それじゃあまず服を脱いでもらおうか。」
麗人の声がマイクを通して命令する、ユイというのは舞台での俺の名前だ。そのくらいなら別に仕方がないか、頷くとアシスタントが舞台の上にあるケースからコインを一つ取り出した。
親父達の好奇の視線が集まる中で俺は服を脱ぐ。
なんでだよ、ボタンを外す手が震えた。
それを見て更ににやける男ども、
「出来ないのか?」
麗人の声がしたから、逆らうようにボタンを外さず一気に頭からシャツを脱いだ。
「陶器の肌に桜色の乳首、どうです、一見の価値でしょう。」
自慢げな麗人のコメント。そんな目で見るな、恥ずかしい。
でもこれはゲームだ、ちゃんと脱がなければ俺は解放されない。生足だの靴下は脱ぐなだの言われながらトランクス一枚の姿に。
寒いわけじゃないけど、熱気のこもった視線に寒気がする気がする。
「脱いだぜ。」
挑戦的に麗人を睨み付けると。
「まだ残っている。」
何か? それはつまりトランクスも脱げッてことか。さすがに冗談じゃない。
「出来るかッ。」
思わず叫んでしまって、それが拒否かと尋ねられた。俺は迷う。でも一度拒否した事は守られるんだから俺はもうこの舞台でトランクスを脱げと言われる事はないんだ。
「拒否を認める。」
俺の肯定に麗人が言うと3枚のコインがケースに入れられる。
「二枚じゃなかったのかよ。」
「脱ぎ始める時に受け取った過剰分を一緒に返しているだけだ。」
って言う事は失敗は一枚減って2枚増えるんじゃなくて実質的に2枚増えるんだ。
くっそー嵌められた、これじゃあ下手に挑戦するのは危険なんじゃないか。このゲーム、思ってた以上にやばい。
「ではこの椅子に座れ。」
それぐらいならお易いご用、とばかりに一段高くなっているところに運ばれてきた椅子に座ったんだけど。背もたれの方が微妙に下がったいつには座る面と同じ高さにフットレストがあって。
「嘘だろ。」
俺の足はしっかり縫い止められてしまう。
ガバリと上向きに開いて、股間を丸出しにした状態で。
こうなってくるとこのトランクス、布切れ一枚だけなんて、なんて頼りないんだ。
下目使いでみると毛が少しはみ出しているのが見えて羞恥を誘った。でもこれでコインは減ったんだ、後少しの筈。しかしその後の指示は嘘みたいなもので。
「嫌だ、無理。」
コインはまた増えてしまったんだ。
でもだって、出来る分けないだろ、人前でマスターベーションなんて。
けれどそれは、これから始まる悪夢への序章に過ぎなかったんだ。
「では代わりに奉仕して見せてもらおうか。」
麗人の言葉と共に舞台の上に現れたのは筋骨隆々の青年。
「彼を射精させてごらん。」
迫ってくる青年、射精って、言われてしまってついその部分に目が釘付けになる。漆黒のスラックスに包まれたそこは禁欲的にすら見える。
「物欲しげな目をして、本当は淫乱なんだな。」
耳元で囁いた麗人が耳たぶを軽くかじる。
「ぃやッ。」
俺は慌てて口を塞ぐ、なんて声出してんだよ。更に観客から起こったざわめきが俺にギャラリーの存在を思い起こさせた。
そうしている間にも、男はもう目の前だ。
「どうする、拒否か?」
一瞬迷うけど、要はしごけば出るように出来てるんだ、この辺で稼いでおかないとこの後が怖い。俺はそいつに向かって手を伸ばした、けど届かない。
「やるからもっとこっちに来てくれよ。」
青年はニヤリと笑った。
「わ、ぁ。」
手が届く頃にはかなりの至近距離で、当たるんだよ膝が、俺のあそこに。今こいつが膝蹴りを食らわせば俺は一気に昇天だ。急所を握られた緊張感の中でなんとかファスナーを下ろしてモノを取り出す。
でかい、黒い。
触れてみると熱くて確かな質感がある。俺はいつもやるように指を筒にしてそこを擦ってみた、勃たない。更に先っぽを刺激するけれどほんの少し頭をもたげただけ。
くっそどうすれば。
不安げに麗人を見ると、
「なんだ、降参か?」
嘲笑うかのような言葉。摘んだり甘く爪を立てたりして青年の肉棒を刺激しながら俺は足りない物を考える。いつもやってる時に使う物。
おかずだ。
しかし分かったところでどうしようもない、今ここには何もないし。でも同時に絶望が襲ってきた、だって俺だっておかず無しじゃいけないのに、出来る分けない。
ダメなのか、不安と焦りで不覚にも涙ぐんでしまった時。
手の中の質量が増す、
もしかして俺に欲情してる?
だったら誘惑すればいいんだ。俺が美人の姉ちゃんに言われて嬉しい言葉。
「俺を、めちゃくちゃにして。」
ビクンッ
決死の覚悟でやっと言ったセリフで立ち上がったそれ。後一息だ、
「欲しい。」
これでどうだの上目遣い、その瞬間。
ビュク、ビュクッ
音を立てて盛大に飛び散る白濁、それは俺の顔と体を濡らした。
成功だ、俺は誇らしげに麗人を見たのだが。
え、なんか凄い哀れまれてる?
その理由は股間に感じた熱によってすぐに知らされた。
青年の膝がぐりぐりと俺の股間を押していた。
「何してんだよ。」
「めちゃくちゃに、して欲しいと言ったのは君だよ。」
何も言わない男の代わりにそう言うのは麗人だ。
「ァ、いや、痛い。」
なんとか手を添えて大事なところを守ろうとするんだけど青年はおかまいないし。手の上から更に擦ってきて、俺は自分の手で自分を愛撫するような形になる。
「止め、おねが、」
懇願しても続けられる刺激、逃げようと首を振る俺にヤジを飛ばす観客。
え、どうしてだよ。
なんで俺感じちゃってるわけ?
うっすらと立ち上がるそれ。
「助け、話が違う。」
怖くなってどうしていいか分からなくて麗人に助けを求めるけど、
「自分で言った言葉には責任を持つ、それが舞台だ。」
言い放つ彼は助けてくれない、俺の作戦は完全に裏目に出たんだ。冒される自分なんて見たくなくてぎゅっと目を閉じた。
そこで、俺をより生々しい感覚が襲う。
トランクスの中に手を突っ込んだ青年はそのままそれを引き裂いたんだ、
衆目に晒される俺のムスコ。
「綺麗なピンクだ。可愛い形をしている。」
冷静な声が気にならないくらいせっぱ詰まってるのに。
「許可無しに射くな。」
命令?
でもこいつうまいんだ、そのテクで追い上げられて、我慢なんて持つはず無い。
「ああァァッ」
開放感と、脱力感。
「こんなに飛ばして、淫乱だね。」
麗人の解説と関係なく男が俺の顔に向けて汚れた手を差し出す。
「自分の始末は付けろ。」
命令に、断る間もなく顔を背けてしまって。
2枚のコインが足される音が聞こえた。
「上は嫌かい、我が侭だな、じゃあ下でいくかな。」
その言葉と共に。
え、ちょ、ちょっと待てよ。
青年の手は俺の息子の、そのまた奥に回って。
「痛、痛い。」
なんと尻の間に指を入れたんだ、俺の精に潤滑された指は信じられない程にすんなりと入る。
「やぁ、や。」
押し広げられるように指を動かされて涙がにじんだ。
「中も健康的で締まりがいい。」
何がいいんだよぉ。
しかしその疑問は直ぐに解決される事になった。
「う。ぐぅ。」
指を抜かれた直後に感じる今までに無い圧迫感。もう痛いと悲鳴を上げる事すら出来ない、ただ涙が頬を伝っていた。
ぎちぎちと音を立てて後ろが裂けてしまうんじゃないかと思う。永遠とも思える責め苦は続いた。
「やっと全部だ、締まりが過ぎるのも問題だね。」
屈辱だった。この言葉はつまり俺が女と一緒に扱われてるって事だ。突っ込む穴の事だったんだ。
結局犯られてしまって、悔しい。でもそんな気持ちはすぐ消えた。抜かれたと思った圧迫感に続いて強引な挿入。出し入れされて太いもので内側を擦られて、痛い、苦しい。
「い、や、ああ。」
意味の無い声が漏れる。
そうして苦しさと頭が白くなるような痛みの中で、俺は意識を手放した。
後日。
「何でこんな事になってんだよ。」
ケースの中には11枚のコイン。
「気絶のペナルティいも入れて、服を脱ぐのが2枚だろ、マスターベーションが。」
「うわああああ。言うなぁ!」
口に出されると余計に恥ずかしい。
しかし麗人を黙らせても事実は変わらない
どうやら俺は、とんでもないゲームに足を突っ込んでしまったようだった。
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